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ニッコーブログ

What’s Nikko? ~シェラー特集②ホタテの養殖

2025年5月13日 ニッコーブログ



こんにちは!Kです。

前回から「シェラー特集」としてまずはホタテの基本的なお話しをしましたが・・・
今回は「ホタテの養殖」についてです!


ホタテがどのように育てられているのか、ひとつひとつわかりやすくご紹介します。
3,4分で読める記事にまとめておりますので、ぜひ最後までご覧になってみてください。

 

 

ホタテはどうやって育てる?



↑垂下式:耳吊り

ホタテの養殖には、主に2つの方法があります。それは「垂下式(すいかしき)」と「地撒き式(じまきしき)」です。それぞれに特徴があり、地域や海の環境によって使い分けられています。

 

■垂下式(すいかしき)――ホタテを“海に吊るす”養殖法

「垂下式」は、ロープやネットにホタテの稚貝(ちがい)をくくりつけ、それを海中に吊るして育てる方法。北海道の噴火湾(ふんかわん)や青森県などで広く行われています。

この方法のメリットは、海底の泥や敵となる生き物からホタテを守れること。また、ホタテが宙づり状態で育つため、身が傷みにくく、成長が早いといった特徴があります。

 

 

■地撒き式(じまきしき)――ホタテを“海底に放す”自然派スタイル

一方の「地撒き式」は、ホタテの稚貝を**海の底に直接撒く(まく)**方法です。ホタテは元々、海底で生活する生き物なので、より自然に近い育て方とも言えます。北海道のオホーツク海側や三陸地方など、水深が浅くて波の穏やかな場所で採用されています。

 

この方法ではホタテが自由に動き回れるため、運動量が多く、身が締まったホタテになるのが特徴です。ただし、外敵(ヒトデやカニなど)のリスクもあるため、定期的な駆除や見回りが欠かせません。

 

 

 

 

 

 

なぜ養殖が必要なのか?



「天然ものが一番」というイメージがあるかもしれませんが、養殖はホタテを安定して私たちの元へ届けるために欠かせない存在です。天然のホタテは漁獲量が年によって大きく変動し、また成長にも時間がかかるため、供給が不安定になりがちです。

一方、養殖では成長管理や品質管理が行き届いており、身の厚い美味しいホタテを計画的に出荷できます。

 

 

 

 

 

 

海にやさしいホタテ養殖



※1 水産庁 漁業活動による環境保全

ホタテやカキ、アサリなどの二枚貝は「ろ過摂食動物」といって、海中のプランクトンを吸い込みながら育ちます。この特性が海の浄化にもつながり、二枚貝は天然のろ過装置とも言われています。


写真は、アサリの水質浄化実験の様子です。7キロのアサリを入れた水槽とアサリ無しの水槽による濁った海水の浄化実験を行うと、開始1時間後にはアサリを入れた方の水槽がほぼ透明になっています。

 

※1 水産庁 漁業活動による環境保全「二枚貝は天然のろ過装置(アサリの水質浄化実験)
https://www.jfa.maff.go.jp/j/kikaku/tamenteki/kaisetu/gyogyou_katudou/

 

Q&A:ホタテの養殖


Q1. 養殖と天然で味に違いはあるの?
A. 養殖ホタテも天然ものに負けない美味しさです。地撒きのホタテは、天然物と同じで自由に動くことができる為、味や食感にあまり差はありません。しかし、垂下式のホタテは自由に泳ぎ回ることができない為、貝柱が小さめになります。

 

Q2. 一匹のホタテが大きくなるまでどれくらい?
A. 約2〜3年。水温やエサの量などによって差はありますが、自然に近いペースでじっくり育てます。

 

 

Q3. 環境に悪影響はないの?
A. 養殖方法や地域によっては課題もありますが、ホタテは環境負荷が比較的小さい貝類と言われています。先ほどお話しした「天然のろ過装置」としての役割も、垂下式の養殖を行うことで効率よく海水をろ過できます。

 

 

 

 

 

おわりに


普段食べているホタテがどのように育てられていたのか、知っていただけましたでしょうか?

養殖といったも、地域や環境によっては天然ものに近い形で育てられていることなどがわかりました。

次回もシェラー特集をお楽しみに!


最後に購買部部長さんからいただいた、ようやく咲いた釧路の桜をどうぞ~~

ではまた!

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